湿潤療法を用いて火傷の治療

かかりつけの患者さんで太ももから下肢にかけて火傷を被い来院されました。お話では熱湯を誤ってこぼしたようです。受傷から1日経ってからの来院でガーゼをあてていました。かなり広い範囲の火傷で第２度を診断しました。浸出液がガーゼに浸み込み創部にこびりついていました。まず水道水で洗浄しガーゼをはがす作業にかかりました。慎重にガーゼを取り除き洗浄し湿潤療法の材料モイストを貼り付け終了です。
これより週２回程度の洗浄（水道水）モイストの張り替えを外来で行い約１ヶ月はかかりましたがきれいに治癒しました。
消毒、ガーゼはこのような火傷治療に何ら有効な手段ではありません。自宅でもしも火傷を負ったときは決してガーゼをあてないで水道水で冷却洗浄し創部を乾燥させないためサランラップなどで覆い病院へ行ってください。決して消毒液は塗らないでください。